はじめに


原始機(げんしばた)とは、世界各地で使われ続けている、古い形態の織り機です。
原始的な機(はた)という意味でそう呼ばれますが、それ以外にも、腰機(こしばた)、棒機(ぼうばた)、後帯機(こうたいばた)、地機(じばた)、弥生機(やよいばた)、いざり機、などとも呼ばれています。

織りは、張力をかけた経糸(たていと)に、垂直に緯糸(よこいと)を組み合わせたものです。
現在使われている織り機は、経糸の張力を保持できるものがほとんどですが、原始機は人間の腰で経糸を張ります。
私は原始機を、中米グァテマラのマヤの人々から教わりました。彼らは今でも生活の中で機織りをし、家族のために服を作ります。その文化に惹かれて、現地で織りの技術を学びました。
現在は地元沖縄で、沖縄の織りに携りつつ、原始機を広める活動をしています。
原始機の道具は、沖縄の機織り道具を製作する職人の方に特注で作ってもらっています。私がグアテマラで購入した道具をもとに、一つ一つ手作業で削って仕上げてくれます。
SNSに道具の写真を載せたところ、道具を譲って欲しい、とお問い合わせを受けるようになりました。原始機の道具を購入できる場所がなく困っている方がいる方がいるのなら、道具を購入できるサイトを作ろうと思ったのがこのホームページを立ち上げたきっかけです。

既に原始機をお使いの方、これから始めようとする方にとって、このサイトがお役に立てれば幸いです。原始機の輪が広がることを願って。
 Tomomi Kimijima